オンライン家庭教師も普通の家庭教師も週に一回だと成績は伸びない。お金の無駄である。

お子さんの成績を少しでも上げるために塾や家庭教師、コロナの影響下でオンライン家庭教師を検討されている方も多くいらっしゃると思います。

週1回しかできないのであれば複数回通える塾の方がコスパが高い

一昔前であれば、家庭教師をつけるのであれば週に2回、1コマ2時間というのが基本でした。

しかし日本の長い経済不況に加えて少子化なのに教育産業が乱立しているせいで月謝を低く抑えるために、週に1回1コマ90分などという家庭教師プランも出回るようになりました。

成績優秀で宿題もしっかりでき、家庭教師が提示する目標設定と勉強スケジュールをクリアできるような生徒であれば週1で90分の授業でも成果が出ます。

反対にそのような優秀な生徒さんで無い限り90分一回の授業では結果は出せません。あまりにも時間が少なすぎます。

90分1回でも塾に比べて料金は高いのだから成績をちゃんと伸ばして欲しいと考えるご家庭と、この成績で90分1回では伸ばせすことは不可能に近いと考える家庭教師側とで完全に指導当初からミスマッチしています。

しかし家庭教師会社が家庭教師に生徒を斡旋してくれるので教師側も生活しないといけませんから、受けざるを得ないのです。生徒さんのレベルによってはほぼ伸びないだろうなとわかっていながら指導しないといけないのはかなりの後ろめたさとストレスを教師に与えてしまいます。

もちろん家庭教師会社の営業も、生徒さんの成績に応じて回数をもっと多くしたほうが良いという提案をした上での結果90分1回となってしまうのです。このようなことは資本主義で経済を回す上ではどの業界でも普通にあることだとは思います。

その結果被害を被るのはいつも賢くない消費者になってしまいます。

週一回の授業では教師側が宿題を管理できない

家庭教師のお宅訪問が週に1回となると宿題は一週間分出さないといけなくなり、宿題作成だけでも時間が取られ、その分授業の時間を削らないといけなくなります(きちんとした宿題をだす家庭教師であれば)。

そして当然のことですが宿題は毎日コツコツされません。前日や教師が来る直前でやっつけ的にやる子が多いです。ですから2,3日に一度訪問する場合は「ちゃんと宿題やりなさい!」と叱ることもできるのですが、一週間もあくともう野放しにしているのと変わらない状況になります。

そしてエビングハウスの忘却曲線にもあるように、一週間も前回にやったことを復習せずに放置すると頭に残っていることはほぼゼロの状態になっていしまいます。

ですから教師側とすれば、前回やったことの復習をするとまるっきり覚えていないので同じ授業を延々とすることになるか、復習せずにどんどん進むかの二択になるわけですが、いずれにせよ成績は伸びません。であればどんどん進む方が見た目は良いので復習をかけずに進んでいく流れになります。

成績不良のお子さんに週一回90分の家庭教師をつけるくらいならそのお金は完全にドブに捨てるのと同等なので、おいしいものを家族で食べたりに使うほうが同じ消えてしまうお金でも有意義です。

週1回1コマ90分なら教科を徹底的に絞らないといけない

あまりにも時間が少なく間隔も週2回とくらべて1週間も空いてしまうため、指導内容を限定すればそれなりの結果がでるかもしれません。

まずひとつの教科しか頼んではなりません。英語も数学も指導して欲しいとか無理です。もちろん頼めばしてくれるでしょうけど。

数学なら計算だけ、英語なら文法だけ、社会なら地理だけ、などと1教科をさらに細かく分割してそれだけ学ぶというのであれば、その狭い分野に対しては強くなると思います。

週一回では複数教科をする余裕がないどころか1教科であっても指導内容を限定しないと結果は出しにくいです。

一週間も間が空けば、前回にやったことをほとんど忘れている場合が多いので、あれもこれもやっていると、どれもこれも忘れてしまい頭に何も入っていないということが往々にしてあります。

しかし一つのことしかやっていないと毎回似たようなことをしているので少しずつ知識が定着していきます。

ですから週一回90分にするのであれば、ご家庭側からこの教科のこの分野を鍛えて欲しいと依頼できれば、家庭教師側も最初から諦めないで真剣に取組んでくれると思います。

お金を払っているのに最初から諦めていて真剣ではないとは何事か!とお叱りを受けそうですね。

しかし、週一回90分の指導で何とかこの子をプロ野球の選手に2軍でよいのでして欲しいとか頼まれて諦めず真剣になれますでしょうか。

勉強のできない子は塾に行っても成績は伸びない

高い家庭教師を週一回でやるならば、安い塾に週三回通うほうがましです。しかしとことん勉強のできない子はそれでも成績は伸びません。集団授業についていけないからです。

学校というど真ん中の成績の子に合わせた授業についていけない学力のお子さんはもちろん塾の授業にもついていけません。学校と同じくただ出席してボケーっと授業を聞き流すということを塾でもします。

多分小学校の頃から躓いているのでそこをさかのぼってわかるようにしない限り成績を伸ばすのは難しいです。特に数学において。

そんなお子さんでもそれなりに良い家庭教師を週に5回一回二時間を2年位続ければ確実に成績は伸びます。平均点くらいまでは取れる可能性が出てきます。そんなお客さんを見たことがありませんが。月謝で行くと10万円は軽く超えるでしょう。

学習習慣のないお子さんにほぼ毎日強制的に2時間勉強させることになるので学習障害がない生徒さんであればこれくらいプロが間に入ってやれば目に見えて効果が現れるはずです。

しかし当然ながら毎月子供に10万円以上、学校以外の学習費用を賄える家庭など少数です。ですから10万円以上かけられる経済力があれば投資してもよいし、そんな余裕がなければ塾も家庭教師も教育関連にはお金を使うべきではありません。

お金を支払って効果が出ない上にお子さんにさらなる劣等感を与えるのであれば、勉強から開放してあげ、それ以外の道でどう行きていくかを一緒に模索するのが良いと思います。

勉強できないだけで人生が終わるという考え方は間違っています。少しでも自分の得意な分野を見つけてそれに向かって進むのが幸せだと思います。「やればうちの子もできるはず」と親の欲目で子供のことを考えがちですが、「どうしてもやれないからできない」と言う子も世の中には大勢います。たかが勉強くらいできなくとも人生どうにでもなる!と度量のある態度を示すのも立派な教育だと私は思います。

ゲーム好きならプログラミングのほうが向いているかもしれません。